• 内科医師からスタートし、現在は三代続いている漢方専門のクリニックを銀座で開業中。女性系疾患(月経関連、更年期、 不妊症など)、アトピー性皮膚炎などから、ちょこっと体の弱い人までお見えになります。趣味はマラソン(基本的にはインドアでテレビ派)、猫(アメショ)、週に1回の外食。マラソンはsix stars finisher(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)日本人では338人目位の達成!!

そもそも「漢方で内面から美しく若返る」だとか、「体の中から美しく」などの言葉を見聞きする機会も多いと思います。そんなことを言ってる人に「それどう言う意味なの?」って尋ねても、「体の中が綺麗じゃないと外の皮膚もあーだこーだ」と分かったような分からない様な返事をされてしまうのではないでしょうか?そこで漢方的な見地から美容を考えてみました。

私の考える漢方での美容のポイントは大まかに以下の3点です

  • 1:消化機能や便秘の改善(デトックス)
  • 2:卵巣機能(大元の血流)の改善
  • 3:皮膚血流の改善

簡単に以上の3つに分けてみました。

実際には1の段階を経て、第2、第3へと順序良く進んで行くのではなく、例えば最初から1の系統の生薬を50%、2を30%、残りを3の系統みたいな感じの組み合わせで治療を開始して、徐々に3への比重を増やして行くイメージです。さらには、気分を良く(気の流れを改善)して表情を明るくするとか(これはとても大切!)もありますが、話が煩雑になるので今回は詳しく書くのは控えます。

もちろん必要とあれば美容外科的な処置も考えるべきです。シミや肝斑などは最初に美容外科的な処置を行い、次に漢方などで再発しにくい体を作っていくことを目標にすれば良いでしょう。実際に当院に通っておられる方の大部分がそのように併用されています。

以前、美容医療の有名な先生と話をした時に言われたのが、簡単な美容手術でも外見が変わると、その人の内面が劇的に変わることがあると言われました。初診の時は表情がすごく暗くて目も合わせずに自信なさげで自殺まで考えていた人が、二重の手術をしただけで見た目に自信が出て表情が明るくなり、生き生きとして全く人が変わったそうです。その時に言われたのが「本当に美容整形で心も治せて、その人の人生も変わるんですよ(確かそんな感じ)でした。その時は私も「あぁ、そうですか、はぁ。」みたいな感じで聞いていました。しかしその後にアトピー性皮膚炎やニキビなどの治療を積み重ねて行くうちに、皮膚や見た目が綺麗になってくると表情も変わり、全く見違えってしまう方を数多く見て来ました。また月経前になると目の下に酷い隈(くま)が毎周期出ていた方がスッカリと隈が出なくなり目元が明るくなったり、そうなるとその方の表情が生き生きとした感じに変わって若返って見えるのです。そのたびにその先生に言われた言葉を実感しています。

次回以降に続きます。

ウチの猫も体調が良いらしく、毛艶や毛感触がよく、なんとなく表情も自信満々に見えます!皮膚血流が良いと人なら顔色が良くなりますが、猫や犬は毛の状態が良くなるのです。お正月はどこにも出かけず家にいたのでこんな写真しかありません(笑)

細野漢方診療所 細野孝郎

診療日誌トップ