加味逍遙散に関する記事の検索が多いので、補足と上位互換処方について（2）

ある処方の構成生薬とかなり簡易化した効能を表にしました。上の3つ大黄、芒硝、甘草の組み合わせは調胃承気湯（ちょういじょうきとう）と言う処方になります。過去記事をご参照下さい。簡単に言えば便秘に良く効きます。もう少し言えば、体内に熱が籠っている時に便として出してしまうと言う感じです。似たような処方で大承気湯と言うのもあります。これは大黄、芒硝、枳実、厚朴から構成され、調胃承気湯（から甘草を抜いて）に枳実、厚朴が足されています。上記の表に書いたようにこれらの生薬は気の流れを良くする作用があります。腹部で気の流れが良くなれば胃腸が動く、また子宮卵巣系の働きも改善されます。と言うことで上記の処方は、まずが気の流れがとても良くなりそうで、併せて便が出やすくなる、そこに血流改善や血液の質を上げる生薬が入っている！と想像できます。

さてここで過去記事より加味逍遙散を思い出してみて下さい。
女性系の有名処方、当帰芍薬散か加味逍遙散どちらを買おうか、お悩み解決（1）
女性系の有名処方、当帰芍薬散か加味逍遙散どちらを買おうか、お悩み解決（2） 

体の中に熱が籠って自律神経が乱れて、女性系の悩みがある場合に加味逍遙散が合います・・・・・みたいなことが書かれていたかと思います。そうなると上の表の生薬の組み合わせは、加味逍遙散に方向性が似ているけど、そこに調胃承気湯や大承気湯の成分が入っているので停滞している体の流れをガツんと動かすとイメージ出来るでしょう。

いきなり暑くなり朝の通勤で既にぐったりですが・・・・・エアコンの効いた室内にずっといると食欲も減らないみたいです。そのくせ蒸し暑い夜のベランダに出て外を眺めるのが好きなので、6キロもある体温の高いネコを抱えて外を見せているとこっちがまたぐったりです。

急激に暑くなって来たので、外出がしんどい、また状態の変わらない方はZoomもご利用下さい。手順等は電話や受診された時にお尋ね下さい。（但し、再診の方に限ります）

→診療日誌トップ細野漢方診療所
細野孝郎