細野漢方診療所 Hosono Kampo Clinic
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にきび治療

にきび治療は漢方の得意分野

ニキビの治療は皮膚科、美容形成などにかかるのかなと思われる方も多いでしょうが、漢方の得意分野の一つです。

漢方で考えるニキビ治療の基本はデトックスです。食べ過ぎや消化に悪い物を食べてしまい、自分の体の解毒(消化)能力を超えると、それらの物を解毒できずに行き場を失った不消化物が皮膚より排泄される、これがニキビの一因です。また過労やストレス、月経前などで体のバランスが崩れると解毒能力が落ちてしまい、いつもと同じ食生活を送っていてもニキビが悪化してしまいます。

ニキビの治療は大まかに3つに分けて考えます。まず最初の段階で、体内に溜まった不要な物(毒素)を出すことが必要です。便秘が解消すれば肌が綺麗になるのと同じ理屈です。これだけで綺麗になることもあります。次に解毒機能を上げる必要があります。これは根治療法と言って、いわゆる体質改善系の治療になります。女性の方であれば月経不順などの治療と処方が被ることがあるので、皮膚の具合だけではなく体調の良さを実感して頂けるでしょう。そして必要とあれば、さらに皮膚の血流を良くすることで、ニキビで荒らされた皮膚の修復、言い換えれば皮膚のキメを細かくすることで少々毒素が溜まっても皮膚から出にくくして行きます。この時点では解毒能力も向上しているはずですから、皮膚排泄されない毒素は体内で解毒されるでしょう。

大体2週間〜3ヶ月程度でその効果を実感出来るのではないでしょうか。これは完全に良くなるまでの期間ではなく、良い感じが体感できるまで必要な時間です。良い感じが掴めれば、あとは暫くその処方を継続して行けば良いのです。さらに必要とあれば、または症状の良化が止まった時には次の段階、いわゆる根治療法に切り替えて行きます。ニキビの治療は美容治療と同じで、どのレベルで満足されるかは人それぞれです。ある程度改善すれば満足される方、スベスベした美白まで希望される方それぞれですので、その都度ご希望はおっしゃって下さい。

ニキビで良く使う漢方は、黄蓮解毒湯おうれんげどくとう十味排毒湯じゅうみはいどくとう清上防風湯せいじょうぼうふうとう排膿散及湯はいのうさんきゅうとう荊芥連翹湯けいがいれんぎょうとうなどを中心とし、さらには女性系の桂枝茯苓丸けいしぶくりょうがん大黄牡丹皮湯だいおうぼたんぴとう桃核承気湯とうかくじょうきとう四物湯しもつとうなど、さらには防風通聖散ぼうふうつうしょうさん、柴胡剤各種などがあります。

胃腸系が虚弱な人は、上記のような頻用処方ではなくまずは胃腸系の処方より開始します。人参湯にんじんとう六君子湯りっくんしとうなどで、消化能力を向上させることで毒素が溜まりにくくなります。処方する側も多くの例を経験していなければ、ニキビで見えた方に胃腸系の処方を出すのはためらわれるのではないでしょうか。出された薬をネットで調べて、「ニキビでかかったのに、胃の薬出された」と思われて、そこで終わってしまうからです。しかしニキビの治療の根幹はデトックスであり、デトックス能力を上げるのはまずは胃腸、肝臓などの消化解毒器官の働きを良くする必要があるので、胃腸の治療はとても大切なのです。

さて、この中でも世間的に最も多く使われるのが清上防風湯だと思います。これは12種類の生薬より構成され、黄蓮解毒湯の生薬を含むので消炎解毒が基本となり、さらには排膿作用がある生薬などが配合されています。主に胃腸障害のない若い方のニキビで、部位的には主に首から上に多発する場合に用います。

私は基本的には清上防風湯に金銀花きんぎんかと言う、細菌をやっつける生薬を加えて使います。

首の下、背中や胸にもポツポツとニキビがあるタイプには荊芥連翹湯を基本に考えるのですが、これは解毒ならびに体質改善をおこなう処方ですので効果を実感するには時間がかかるかも知れません。来院されるのは若い女性の方が多いので、ほぼ全員が「背中などより、ともかく顔をなんとかしてください!!」とおっしゃいますので、実際にはこの処方は最初からはあまり用いません。

またひどい生理不順を伴ったり、生理の前にかなり悪化するタイプでは治療はまずは清上防風湯などより入って、早めに女性系の処方に移行していきます。ホルモンバランスを整えないと治る物も治りません。このような方は生理周期とともに少しずつ良くなって行きますので、最低でも3〜6ヶ月はみないといけません。

ここまで読まれると、「はて?自分は軽い生理不順があるし、生理前になんとなく悪化する気もするし、どちらの薬が合っているのかなぁ・・・・?」と判断に悩まれるかと思います。複雑な例も数多く拝見して来ていますので、何か役に立つアドバイスができれば幸いです。

この様に皮膚科的治療とはアプローチが異なりますので、皮膚科治療と併用して頂いて問題ありません。まずはお近くの漢方を得意としているクリニックで漢方治療をお試しになってみて下さい。それでもなかなか治らない方、いつでも細野漢方診療所へお越し下さい。

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この記事を書いた医師
東京診療所 細野 孝郎

院長【細野漢方診療所責任者】

細野 孝郎(ほその たかお)

03-5251-3637

漢方では、体を整えることで、病気を治したり、また病気になりにくい体作りをします。体のことでお悩みの方はもちろん、現在は健康だと思われている方も、ビタミンを摂るように、自分に合った漢方をみつけて、健康で楽しい人生を送りましょう。

昭和63年北里大学医学部卒
日本東洋医学会認定医国際抗老化再生医療学会名誉認定医国際先進医療統合学会理事千代田区医師会所属

川崎市立井田病院、藤枝市立志太病院、北里大学病院などを経て現在に至る。
北里大学病院では、膠原病・リウマチ・アレルギー外来を経て、漢方外来設立に尽力、担当。
1992年より聖光園細野診療所でも診療を開始。2021年12月法人(聖光園)から独立して細野漢方診療所として開設し診療を継続中。
得意分野:内科系疾患全般、月経困難症や不妊などの婦人科疾患、皮膚疾患。また、体質改善や健康維持など、加齢にともなうエイジングケアの漢方にも力を入れている。
趣味:猫、洗濯、料理、掃除、フルマラソン(サブフォー、ロンドン、シカゴ、ニューヨーク、ベルリン、フランクフルト、香港、東京、大阪、京都、神戸)など。

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