• 内科医師からスタートし、現在は三代続いている漢方専門のクリニックを銀座で開業中。女性系疾患(月経関連、更年期、 不妊症など)、アトピー性皮膚炎などから、ちょこっと体の弱い人までお見えになります。趣味はマラソン(基本的にはインドアでテレビ派)、猫(アメショ)、週に1回の外食。マラソンはsix stars finisher(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)日本人では338人目位の達成!!

前回の続きです。
21日が春分の日で休診なので、早めにイレギュラー更新です!

実際の例を挙げると

精神科で精神経疾患を治療中のある患者さんが、喉の詰まりや胸のモゾモゾ感を自覚され、耳鼻科を受診されましたは問題がなかったので、現在かかっている精神科で半夏厚朴湯を処方されました。しかし症状が改善しないために当院を受診されました。腹診をするとお腹の筋肉が異常に緊張して、側腹部に細い板が張った様な状態でした。これは四逆散を使う典型的な腹証です。そこで処方したのが、半夏厚朴湯(4.5g/日)と四逆散(3.0g/日)の組み合わせでした。これが2週間程で効き始め、二ヶ月程度で症状が軽快しました。良くなったのでそこで治療は終了です。その方が3年程経過したある日に、今回はみぞおちが詰まって、緊張感や不安感が強くザワザワする」とおっしゃってお見えになりました。腹診してみると、今回はみぞおちの辺りが広範囲に盛り上がった感じで、押さえるとガッチリ硬くて、押された方も「うわぁ〜、そこダメですそこ!」と思わず声が出てしまう感じでした。腹診の所見が前回と全く違ったのですが、前回の処方があまりにも効いたので、今回も最初に四逆散を使った方が良いのかかなり迷いました。しかしご本人が心窩痞を自覚されていることもあるので、悩みましたが証に従って半夏瀉心湯加牡蠣を選択してみました。二週間後の再診では、心窩痞はほぼ改善、気分の面を落ち着いてきて、さらには腹診上でも心窩痞硬は範囲や硬さ共に半分程度まで改善していました。

日本伝統の漢方は腹診が肝心です!

最初の処方がやたらに効いた時には、あまり難しいことを考えずにまたそれを再開すれば効果がある場合が大半です。しかし5年、10年と間隔が開いた場合や、その間に大きな病気などをした場合や、また加齢と共に証が変わることはよくあります。こういう時には、昔の成功体験が頭をよぎって処方の選択に迷いが生じたものです。最近はこの様なパターンも数多く経験して来たので、以前の処方の骨格を継承しつつも、現在の証に合わせて考えられる様になって来ました。そしてその証の決定の根幹となるのが、脈診、舌診、そして何より腹診です。今回の様に比較的短期間でも体の証は変化するので、「またお腹診察するの??」なんて思わないで下さい!

そしてやはり、今更ながら日本の漢方は必ず腹診をして処方を決めなければならないと今更ながら反省しました。昔はよく省略して父親に怒られたものです。

ともかく、何となくみぞおちに違和感を感じる(心窩痞)ならば(または腹診で心窩痞硬があるならば)、症状に左右されることなく半夏瀉心湯を選択肢に入れてみて下さい。但しこれは体力が中等度の場合で、体力が凄く弱っている場合はまた別の処方になりますので、その点はご注意下さい。

少し鍼灸の話のさわりだけ・・・・

さて、先日のイタリアンディナーですが、ここは銀座から少し離れた場所にあるレストランで、電車を使って移動しなければなりませんが、かれこれ4年近く定期的にお邪魔しています。普段使いにも、お祝いにも、顔合わせにも便利なレストランです。シェフは僕と同い年のイタリア人ですが、人気のお店だけあって重労働で首肩が酷く凝るそうで、そのせいか耳鳴りなども気になるそうです。なんか良い漢方ないの??って聞かれて、頭の中でいくつか処方が浮かんだのですが、「取り敢えず、まずは鍼灸からやってみない?」と提案しました。針太いの?とか、どこまで刺すの??みたいなご心配はあったみたいですが、当院の鍼灸も日本伝統の鍼灸!・・・・・みたいな感じで、髪の毛程度の細い針を浅めに刺して行くやり方です。もちろん奥まで響かせて「あ”〜〜〜〜〜〜ぁ”、気持ちイイ!!!」と言うのが好きな方もおられますので、そちらもご希望に応じて対応致しております。で、彼も最初は鍼灸に対しておっかなびっくりだったのですが、今ではきっちりと定期的にお見えになっておられます。鍼灸は好き嫌いあるので、と言うか自分が特に好きではないので(笑)、あまり積極的には勧めていません。ただ耳鳴り、眩暈などには当然、その他の思いもよらない疾患にも鍼灸は効果があります。また機会あれば鍼灸の効果、実は鍼灸って凝りや痛いのを治すだけではないと、そういうことも書いてみたいと思います。
さて、先日のイタリアンディナーですが、ここは銀座から少し離れた場所にあるレストランで、電車を使って移動しなければなりませんが、かれこれ4年近く定期的にお邪魔しています。普段使いにも、お祝いにも、顔合わせにも便利なレストランです。シェフは僕と同い年のイタリア人ですが、人気のお店だけあって重労働で首肩が酷く凝るそうで、そのせいか耳鳴りなども気になるそうです。なんか良い漢方ないの??って聞かれて、頭の中でいくつか処方が浮かんだのですが、「取り敢えず、まずは鍼灸からやってみない?」と提案しました。針太いの?とか、どこまで刺すの??みたいなご心配はあったみたいですが、当院の鍼灸も日本伝統の鍼灸!・・・・・みたいな感じで、髪の毛程度の細い針を浅めに刺して行くやり方です。もちろん奥まで響かせて「あ”〜〜〜〜〜〜ぁ”、気持ちイイ!!!」と言うのが好きな方もおられますので、そちらもご希望に応じて対応致しております。で、彼も最初は鍼灸に対しておっかなびっくりだったのですが、今ではきっちりと定期的にお見えになっておられます。鍼灸は好き嫌いあるので、と言うか自分が特に好きではないので(笑)、あまり積極的には勧めていません。ただ耳鳴り、眩暈などには当然、その他の思いもよらない疾患にも鍼灸は効果があります。また機会あれば鍼灸の効果、実は鍼灸って凝りや痛いのを治すだけではないと、そういうことも書いてみたいと思います。
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細野漢方診療所 細野孝郎