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腹痛・下痢・便秘の漢方治療

Bowel Health · Hosono Kampo

📖 本文中の緑色の処方名および下の一覧表の処方名をクリックすると、院長が書いた診療日誌(ブログ)の解説記事に移動します。

【過敏性腸症候群(IBS)】ストレスと腸の深い関係

「ストレスや緊張でお腹が痛くなる・下痢と便秘を繰り返す・腹部の膨満感が続く——これらは過敏性腸症候群(IBS)の典型症状です。漢方では腸の動きは『気』の流れと密接に関係しており、ストレスが気を乱すと腸の動きも乱れると考えます。腹部膨満感・ガス・痙攣性の腹痛には大建中湯(だいけんちゅうとう)が特によく効きます。冷えが強く腹痛を繰り返す方や子供の腹痛には小建中湯(しょうけんちゅうとう)、お腹がつる・痙攣性の痛みには桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)が有効です。」

【ストレス性の腹痛・下痢】気の流れを整える

「緊張するとすぐ下痢になる・職場でお腹が痛くなる・喉に何かつかえる感じもある——こうした症状は『気の滞り』が根本にあります。半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は気の流れを整え、喉のつかえ感(梅核気)・不安感・ストレス性の消化器症状に幅広く対応します。ストレス性の腹痛と胃炎が重なる場合には柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)が有効です。また検査で異常がないのに症状が続く機能性ディスペプシアにも漢方は有効なアプローチです。」

【便秘】気・血・水を整えて自然なお通じへ

「便秘は諸悪の根源です。体内のゴミを溜め込んでいる状態はニキビ・肌荒れ・アトピーの悪化にもつながります。漢方の便秘治療は原因を見極めることから始まります。腸の気の流れが悪い場合は厚朴・青皮などの気剤を組み合わせます。男性や体力のある方の頑固な便秘には大柴胡湯(だいさいことう)、強い瘀血を伴う便秘には通導散(つうどうさん)が効果的です。シンプルに腸を動かしたい場合は大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)——当院では量を調整しやすい錠剤で提供しています。」

【高齢者・乾燥性の便秘】腸を潤す処方

「高齢者に多いのは腸管の水分不足による乾燥性の便秘です。腸が乾いているがために便が硬くなり、強い下剤では腹痛になってしまう。こういった方には麻子仁(ましにん)・桃仁(とうにん)・杏仁(きょうにん)など腸を潤す脂肪質の生薬を含む麻子仁丸(ましにんがん)や、当院独自の潤腸湯加味(じゅんちょうとうかみ)が適しています。血を補いながら腸を潤し、気の回りも改善する——この三位一体のアプローチで自然なお通じを取り戻します。」

【女性の便秘・若い女性の下痢】血の流れと腸は繋がっている

「若い女性の便秘には血の巡りを改善することが有効なことがあります。瘀血を改善する処方で血流が良くなると腸の動きも活発になり、月経不順・月経痛も同時に改善されることが多いです。また生理前にお腹が張って下痢になる方は、月経周期と腸の関係を整えることが根本治療になります。女性系の処方と胃腸の処方を0.1g単位で組み合わせるのが細野漢方のアプローチです。」

【実際の臨床では】腸の症状は他の不調と連動する

「下痢だけ、便秘だけ、という方はむしろ少数です。IBSと慢性疲労が重なる、便秘と肌荒れが連動している、ストレス性の腹痛と不眠が同時にある——こうした複合した状態が現実です。同じ大建中湯でも、冷え対策として使う場合と気の流れ改善として使う場合では組み合わせる処方が変わります。腹診でお腹の状態を直接確認することで、あなたの腸に何が起きているかが指先でわかる——これが三代受け継いできた漢方の診察技術です。」

症状と処方の対応 — ひと目でわかる一覧

症状・状態よく使われる処方
腹部膨満感・ガス
冷えによる腹痛
大建中湯 四味建中湯(しみけんちゅうとう)
痙攣性の腹痛
お腹がつる・子供の腹痛
小建中湯 桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
ストレス性の下痢・腹痛
喉のつかえ感も
半夏厚朴湯 柴胡桂枝湯
検査で異常なし
機能性の腹部症状
機能性ディスペプシア対応処方
頑固な便秘
(体力ある方・男性)
大柴胡湯 大黄甘草湯(錠剤)
瘀血を伴う便秘
女性・下腹部の張り
通導散 加味承気湯(かみじょうきとう)
高齢者・乾燥性便秘
腸が乾いている
潤腸湯加味(当院独自処方) 麻子仁丸(ましにんがん)
過敏性腸症候群
下痢・便秘を繰り返す
過敏性腸症候群の処方(詳しくはブログへ)

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※ 実際の処方は診察の上、あなたの「証」に合わせて0.1g単位で調整します。

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