• 内科医師からスタートし、現在は三代続いている漢方専門のクリニックを銀座で開業中。女性系疾患(月経関連、更年期、 不妊症など)、アトピー性皮膚炎などから、ちょこっと体の弱い人までお見えになります。趣味はマラソン(基本的にはインドアでテレビ派)、猫(アメショ)、週に1回の外食。マラソンはsix stars finisher(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)日本人では338人目位の達成!!

自分の小さい頃はお正月には必ずお屠蘇がありました。父親が朝にお酒に浸して作っていた記憶があります。元旦の朝は必ず家族揃って、新年の祝い事としてお屠蘇を口にしたものです。もちろんお酒ですから、子供の頃は少し唇を湿らす程度ですが、香りに誘われ勢い良く一気飲みしてしまい正月早々に親に怒られた記憶もあります。

当院でお配りしているお屠蘇には、白朮(びゃくじゅつ)、桂枝(けいし)、防風(防風)、山椒(さんしょう)、丁字(ちょうじ)、縮砂(しゅくしゃ)、6種類の生薬が入っています。これらの生薬は胃薬系などの漢方薬によく用いられることからも、健胃、整腸作用があり、正月の食べ過ぎに対して胃腸が良く働くようにと考えています。お屠蘇に使われている生薬は苦いとかエグいなどの味はなく、生薬と言うよりは、むしろ何かお酒の香り付けの香辛料の様な感じです。ですからお酒自体の香りも変わってしまうので、あまり良いお酒には勿体ないでしょう。何か適当に安いお酒を買って試して頂ければと思います。また中に入っている黄色い紙には前夜からお酒に浸せと書いてありますが、これも好み次第で自分は1時間程度の浅漬けでも悪くないと思います。もしかしたら浅漬けでは、生薬の成分が十分に出きらないのでお屠蘇の意味がないのかも知れませんが、健康長寿の縁起物ですので、そのあたりも自分の感覚で適当に楽しんでみて下さい。

うちの父親が1961年に書いたお屠蘇の記事を漢方戯言のコーナーにアップしていますので、よろしければご覧下さい。→ 「屠蘇」

さて、昨日うちの猫は2回目の3種混合ワクチン接種でした。動物病院に出かける前は元気いっぱいでしたが、打たれた後はさすがにぐったりとして水も昼食も取らずにひたすら爆睡、夜10時頃にいきなり復活してから遅すぎる昼食、夕飯を一気に食べてから一人で走り回っていました。ぐったりしている時は色々と用事が捗るのですが、物言わない猫ですから大丈夫かと心配になりますし、逆に走り回られると気が散ってテレビも見れません。

まさかこの後に注射をされて副反応に苦しむとは夢にも思ってなかったみたいです。私も昨年のちょうど本日ですが、体も軽く脚の調子も良かったので調子に乗ってスピードを出して走っていたら、いつも通る道でいつも注意している段差で躓いて、広範囲に渡り膝の皮が剥がれてしまい、かなりの傷になってしまいました。家から5キロ程度の場所だったので、流血しながら走って帰るのは人目もあってかなり気まずかった記憶があります。年末に些細なことで体調を崩したり怪我したりするのは気分も良くありません。ここはお互いに気を付けて無事に良い年末にしましょう。

細野漢方診療所 細野孝郎